2018年6月14日に幕を開けた、第21回FIFAワールドカップ2018ロシア大会が、2018年7月15日フランスの優勝で幕を閉じた。
今回はW杯ロシア大会のお金事情をリアルな数字でみてみよう。
統計値
まずは、各種統計情報から。
- 総試合数:64
- 総ゴール数: 169(1試合平均 2.64点)
- 1試合平均シュート試行回数:12.25
- イエローカード数:219
- レッドカード数:4
- ファウル数:3,468
- 総走行距離:13,732.22 km (1試合1人あたり平均9.8km)
- 観客動員数:3,031,768人(1試合平均 47,371人)
ちなみに、いろいろなデータを見ていて以外だったのが、日本のシュート成功率。決定力不足だと思われがちだが、全チーム中3位タイ。数字だけをみると意外とチャンスに強い。
- シュート成功率
1位:ロシア 41%
2位:セネガル 40%
3位(タイ):スウェーデン、日本、ベルギー 38%
W杯のお金事情
本題のお金事情。
本大会のロシア国内での経済効果は3兆円超えと試算されているが果たしてその内訳は?
FIFAから各国へ
賞金
賞金総額は過去最高の総額4億ドル(約450億円)。
これは前回2014ブラジル大会の賞金総額から、4,200万ドル上昇している。
内訳は以下のとおり。
順位 | 賞金 [万ドル] | チーム数 | 国 |
優勝 | 3,800 | 1 | フランス |
準優勝 | 2,800 | 1 | クロアチア |
3位 | 2,400 | 1 | ベルギー |
4位 | 2,200 | 1 | イングランド |
ベスト8 | 1,600 | 4 | |
ベスト16 | 1,200 | 8 | 日本ほか |
グループステージ敗退国 | 800 | 16 | |
合計 | 40,000 | 32 |
上記に加え、本大会出場の32チーム各国にはそれぞれ大会準備金として150万ドルが分配される。
つまり、本大会に出場できれば、最低950万ドル(約10.6億円)が保証されるわけだ。
オリンピックは「出場することに意義がある」と誰かが言っていたけれど、それと比較すると出場するだけで10億円貰えてしまうのがW杯だ。
FIFAからクラブへ
各クラブへの分配金(クラブ・ベネフィット・プログラム)
FIFAから、各クラブへ出場選手の拘束時間に応じて支払われるお金で、金額は選手1人が大会に1日参加するごとに6400ポンド(約95万円)。総額2億900万ドル(約238億円)が割り当てられている。
クラブごとの割当金ランキングは以下のとおり。
- 1位:マンチェスター・シティ 約390万ポンド(約5億8000万円)
- 2位:レアル・マドリード 約380万ポンド(約5億6500万円)
- 3位:チェルシー 約350万ポンド(約5億2000万円)
- 4位:トッテナム 約340万ポンド(約5億550万円)
- 5位:バルセロナ 約320万ポンド(約4億7600万円)
リーグ別では、英プレミアリーグが3075万ポンド(約45億7000万円)で全体のほぼ5分の1にあたる額だ。
出典:FIFAからW杯戦士の所属クラブに分配金、最高額を手にするクラブは… / ゲキサカ
選手負傷の際のクラブへの補填金(クラブ・プロテクション・プログラム)
大会期間中に選手が負傷した場合に限り、このプログラムを通じて損失の補填金が、負傷した選手の所属クラブに支払われる。総額1億3400万ドル(発表時約152億円)。
ちなみに代表選手はいくら貰える?各国協会から選手へ
日本の場合
2011年にJFA公式サイトで発表された『日本代表選手ペイメント問題に対する当協会の考え』によると、
- 日当 1日1万円
- 勝利ボーナス(※引き分けは半額)200万円
- 大会ボーナス W杯優勝:5000万円 2位:3000万円 3位:2000万円 ベスト4:1000万円 ベスト8:800万円 ベスト16:600万円
今大会では、日当に加えてコロンビア戦の勝利ボーナス200万円とベスト16進出の600万円が支給されるわけだ。
世界の例
イングランド代表
英国紙『the sun』によると、
- 優勝ボーナス:チームで500万ポンド(約7億4000万円)を山分け。一人あたり、約21万ポンド(約3100万円)。
- グループリーグで敗退した場合は、ボーナスなし。
ドイツ代表
サッカー専門サイト『Goal.com』によると、
- 優勝ボーナス:チームで800万ユーロ(約10億5千万円)を山分け。一人当たり、約35万ユーロ(約4500万円)。
- 準優勝 20万ユーロ/一人(約2600万円)
- 3位 15万ユーロ/一人(約2000万円)
- 4位 12万5千ユーロ/一人(約1600万円)
- ベスト8 7万ユーロ/一人(約1000万円)
日本は結構恵まれているようにみえる。
今回はとりあえず、ここまで。
主にFIFAが負担している金額について取り扱った。
次回は、FIFAの収入事情についてみてみたい。