「結婚」にまつわる数字。
そもそもみんな結婚するのか、しないのか?
まずは、人生でどのくらいの人が結婚を経験するのか数字でみてみよう。
生涯未婚率
生涯未婚率とは?
生涯未婚率(しょうがいみこんりつ)とは、日本政府が人口の統計において用いている用語であり、50歳になった時点で一度も結婚をしたことがない人間の割合を意味する言葉である。
wikipedia
50歳の時点で結婚してない場合は、ほぼ“生涯”にわたって未婚であるだろうというで生涯未婚率と呼ばれる。
50歳の時点で独身であっても、結婚したことがある場合、つまり離婚や死別で単身の人はカウントされない。数字は、総務省の「国政調査」をもとに、45~49歳と50~54歳の未婚率の平均から算出されている。
生涯未婚率の推移
下図は1920年から2015年までの男女別の生涯未婚率の推移を表している。
現代日本では男性で4人に一人、女性で7人に一人が生涯未婚ということになる。
さらに1990年以降、一定してグラフは右肩あがりだ。
2015年では、5年前と比較して男性で3.2ポイント、女性で3.5ポイント増加した。
この5年に限れば女性の方が増加率が高い。
だが男女で10ポイント近く差があるのはなぜだろう。
そんなに人口比に違いはないなずだ。
生涯未婚率の男女差はなぜ?背景は再婚
原因はこういうことだそうだ。
15年に結婚に占める再婚の割合は27%まで高まりました。そして再婚数は男性が女性を1万8千件ほど上回っています。初婚の女性と再婚する男性が増えた一方、一度も結婚しない男性の割合が高まっているのです。これが生涯未婚率の男女格差の真相のようです。
出典:NIKKEI STYLE / 出世ナビ / デンシバ Spotlight / 「生涯未婚率」上昇続く 広がる男女差、背景に再婚
つまりバツイチ男もやっぱりやり直す相手は初婚の女性がいいのだ。
やはり男性の性(さが)なのであろうか。
結婚観にまつわるあれこれ
なぜ、生涯未婚率が近年急上昇しているのか?結婚したがっていないからか、結婚したいができないのか。結婚観にまつわる統計をみてみよう。そんな統計あるのだろうかと探してみたらあった。
こちらも国立社会保障・人口問題研究所が5年ごとに行っている「出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)」だ。
結婚観についてのマニアになりたければ、『現代日本の結婚と出産 』というPDF(A4)で452枚におよぶ報告書が作られているのでご参照されたし。
結婚観にまつわる部分を抜粋する。出典はすべて第15回出生動向基本調査(2015)からだ。
1.結婚の意志
- 男女ともに9割弱は「いつかは結婚したい」と思っている。しかし、一生結婚するつもりはないとの人も微増傾向は続いている。
- ある程度の年齢までに結婚しようと考える未婚者は過半数
- 就業状況によって異なる男性の一年以内の結婚意思
- 一年以内に結婚する意思のある未婚者の割合を就業状況別にみると、男性では大きな差がみられ、自営・家族従業等、正規の職員で高く、パート・アルバイト、無職・家事などで低い傾向がある。女性では学生を除くと、そのような差はみられない。
2.結婚の利点・独身の利点
- 「結婚に利点あり」は男性で6割台、女性は7~8割程度で推移
- 結婚の利点、「自分の子どもや家族をもてる」 が増加傾向、女性では「経済的に余裕がもてる」も増加
- 「独身に利点あり」は男女とも8割台で推移
- 独身生活の最大の利点は「行動や生き方が自由」であること
3.結婚へのハードルと独身でいる理由
- 「結婚の障害あり」は男女とも約7割
- 結婚の障害は「結婚資金」が最多
- 独身でいる理由は、結婚をする積極的理由の欠如や、25歳を過ぎると適当な相手がいないこと
4.結婚意思のない未婚者の意思の変化
- 結婚意思のない男性の約4割、女性の半数が、過去には「いずれ結婚するつもり」と考えた経験あり
- 今後「いずれ結婚するつもり」に変わる可能性があるとする未婚者は4~5割
- 「いずれ結婚するつもり」に変わる可能性があるとした場合の理由は、相手の出現、収入増が主
結婚観の実態まとめ
まとめると、
- 9割の独身者はいつかは結婚するだろうと思ってるし、その利点も感じている。
- 結婚意思がない人も始めからそうだったわけではないし、実はまだ可能性を捨てきれない。
- しかし、金がないし相手がいない。
- 男はまともな職につかないと結婚から遠のく。
- 「まぁ、独身には自由という最大のメリットあるしそれはそれでいいか\(^o^)/」
という感じだろう。多くの人が予想したこととそう遠くない実態だ。
生涯未婚率の増加は、結婚に興味がなくなったわけではなさそうだ。
ただ、世間で言われている経済状況の変化で収入が落ち込んだことが主因なのだろか。
絶対値ではなくその推移をみると、1987年であっても「結婚の障害あり」と感じる男女の割合は2015年とさほど変わらないし、結婚資金がそのTopであることには変わりない。
そもそも、金がないなら一人暮らしより結婚して複数人で暮らしたほうが経済的なはずだ。
だから、生涯未婚率の増加はもっと別の、男性・女性それぞれの感情的な原因があると思う。そのあたりも追って検討したい。あとは、そもそも結婚に至る恋愛についても。